mono(0w0)ログ

読んで、体験して、自分でやってみた記録

やるべきことにフォーカスする エッセンシャル思考読んでみた

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

プロジェクトリーダーという役割柄、時間の使い方を見直す必要性は常々感じていました。 しかし、「時間が足りない」「分身できたらいいのに」という言い訳をしながら、力技で仕事を続けてしまう癖が抜けず、2015年から始まったプロジェクトで心身ともにかなりやられてしまいました。

2017年にアジャイルに触れてからは仕事だけでなく、家族との時間や個人的な時間の使い方も大切にしなければという思いが強くなってきたのもあり、「エッセンシャル思考」という言葉だけはどこかで聞いたことがあったので本を取ってみました。

一番刺さったのは、2章の 「選ぶ」ことを選ぶというもの。

こんな風に思える様になったのも、自分で選んだからだと感じています。

また、この本を読んでいる時にジャンプで見たハイキューの一コマもグッときました。

自分がコントロールできるものに集中することを意識することで日々の仕事への取り組み方が変わってきました。 やるべきことが無限に湧いてくる様に感じているかつての僕みたいな人に読んでもらいたいです。

以下、読書メモ。

エッセンシャル思考とは何か

1.エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考

  • より少なく、より良く
  • 自分で優先順位を決めなければ、他人の言いなりになってしまう
  • 規律なき拡大は失敗への道
  • 最高の成果
    • 正しい理由(Why)
    • 正しいこと(What)
    • 正しい時期(When)

2.選択

  • 選ぶ力を取り戻す。
  • 「選ぶ」ことを選ぶ。
  • 選ぶ能力は誰にも奪えない。ただ、本人が手放してしまうだけだ。

3.ノイズ

  • 大多数のものは無価値である。
  • 80対20の法則(パレートの法則
  • 決定的に重要なことだけをとる。

4.トレードオフ

  • 何かを選ぶことは、何かを捨てること。
  • トレードオフから目を背けても、トレードオフから逃れることはできない。
  • 何を捨て、何をとり、全力を注ぐか。

見極める技術

5.孤独

  • 考えるためのスペース・余裕をつくる。
  • 集中するためには、集中せざるを得ない状況に自分を置くしかない。
  • 本を読む時間をつくる。

6.洞察

  • 情報の本質をつかみとる。
  • ノイズの中のシグナルを探す。
  • 語られないことに耳を傾ける。
  • ジャーナリストの目
    • 日記をつける
    • 現場を見る
    • 普通を知り、逸脱を探す
    • 問題を明確にする

7.遊び

  • 内なる子供の声を聴く。遊びが不可欠・重要だと知る。
  • 遊びが大切な理由
    • 選択肢を広げてくれる
    • ストレスを軽減してくれる
    • 脳の高度な機能を活性化する
  • 遊びは本質を探求するのに役立つだけでなく、それ自体がどこまでも本質的である。

8.睡眠

  • 1時間の眠りが数時間分の成果を生む。
  • 自分自身という資産を守る。
  • 現在人の最優先課題は、優先順位づけの能力をキープすることだ。
  • 睡眠がそれを可能にする。

9.選抜

  • 最も厳しい基準で決める。
  • 90点ルールによって上位10%にだけイエスと言う。
  • 絶対にイエスだと言いきれないなら、それはすなわちノーである。

捨てる技術

10.目標

  • 最終形を明確にする。
  • 意味があり、心に残る本質目標。
  • 本質を見据えて生きる。

11.拒否

  • 断固として上手に断る。
  • 上手にノーという技術
    • 判断を関係性から切り離す
    • 直接的でない表現
    • トレードオフに目を向ける
    • 好印象よりも敬意を手に入れる
    • 曖昧なイエスはただの迷惑
    • エスということを焦るな、ノーということを渋るな
  • 断り方のレパートリー
    • とりあえず黙る
    • 代替案を出す
    • 予定を確認して折り返します
    • 自動返信メール
    • どの仕事を後回しにしますか
    • 冗談めかして断る
    • 肯定を使って否定する
    • 別の人を紹介する

12.キャンセル

  • 過去の損失を切り捨てる。
  • もしまだ投資していないとしたら、今この企画に投資するだろうか?
  • 途中で辞めることは難しい
    • 授かり効果(所有することで価値が上がると感じる心理的バイアス)
  • もったいないを克服する。
  • 逆プロトタイプ(やめてみたときの影響を検証する)

13.編集

  • 余剰を削り、本質を取り出す。
  • 編集の4原則
    • 削除する
    • 凝縮する
    • 修正する
    • 抑制する(手を出しすぎない)

14.線引

  • 境界を決めると自由になれる。
  • 境界を決めることで本当の力が発揮できる。
  • ノーと言わなくても良いようにあらかじめルールを設定する。

しくみ化の技術

15.バッファ

  • 最悪の事態を想定する。
  • 準備と計画に全力を注ぐ。
  • 見積もりは1.5倍で考える
  • リスクマネジメント戦略
    1. どのようなリスクがあるか?
    2. 最悪の場合、どのようなことになりうるか?
    3. 周囲の人への影響はどのようなものがあるか?
    4. そのリスクは自分(会社)にとってどの程度の経済的負担となるか?
    5. リスク軽減のために、どのような投資を行うべきか?
  • リスク軽減のための投資=バッファ

16.削減

  • 本当の障害(ボトルネック)を取り除く。
  • 仕事を減らし、成果を増やす。
  • 3つのコツ
    • 目指すことを明確にする
    • ボトルネックを特定する
    • 邪魔なものを取り除く

17.前進

  • 感情・モチベーション・認知を高める要素の中で最も重要なのは「進歩している手応え」である。
  • 「終わらせること」を始める。最小限の進歩を積み重ねる。
  • 「早く小さく」始める。
  • 進歩を目に見える形にする。

18.習慣

  • 本質的な行動を無意識化する。
  • 正しい習慣を通じて自然に達成する。
  • 重要なことをやるのが普通の状態。
  • 悪い癖を正しい習慣に変える方法
    • 行動を引き起こすトリガーを知る
    • 新しいトリガーを作る
    • 難しいことから手をつける
    • 曜日ごとにやることを変える
    • 習慣づくりはひとつずつ

19.集中

  • 「今、何が重要か」を考える
  • 集中の対象をひとつに決める
  • 未来を頭の中に抱えない
  • 優先順位をつける
  • マインドフルネス
  • タスクフォーカス
    • 自分がコントロールできるのは、自分の思考と行動だけ
    • 重要なのは常に「次自分にできる事とすべき事」

20.未来

  • 自分の中心にエッセンシャル思考を据える
  • 考え方が心の底までしみこんだとき、それは自分を内側から変える力となる
  • 本質を知り、本質を生きる
    • 迷わない
    • 流されない
    • 日々が楽しくなる

21.エッセンシャル思考のリーダーシップ

  • 少数のことをより良くやる
  • 正しい情報を正しい人に正しいタイミングで伝える
  • 意思決定のスピードと質を追求する
項目 エッセンシャル思考
方針 より少なく、より良く
人材 選別にこだわり、邪魔な人材は排除
戦略 何かひとつだけしかできないときに何をするか
タスク分担 メンバー特性と目標に適材適所
コミュニケーション 耳を傾け、本質を見抜く
部下育成 小さな進捗を重ねているか適切にチェック
成果 チームがまとまり、決めた方向で飛躍的な成果を上げる